December 06, 2004

現在、癌は4~5段階程度のステップを踏んで悪性腫瘍となると考えられている。

■発癌刺激因子
化学的刺激 ……タバコ、高カロリーの食餌、食塩、カビなど
生物的刺激 ……ピロリ菌などの菌やHBV・HCVのようなウイルスなど
物理的刺激 ……紫外線、放射線、虫歯や入れ歯の舌への影響など

■発ガンへのステップ
□step1 : Initiation
定義:短期間に"不可逆的"なDNAへの変化
また、それを誘起する因子をInitiatorと呼ぶ。
Initiationが無ければ後述のPromotionを経ても癌化しない。
また、不可逆的であるが故に一度かかると再発の危険性が消えない。

□step2 : Promotion
定義:細胞の形状が物理的に変形すること、即ち腫瘍となることであり一般的に可逆的
また、それを誘起する因子をPromotorと呼ぶ。
Initiation無しに起こるPromotionでは俗に良性腫瘍と呼ばれる腫瘍が発生するのみ。
つまり不死性と異常増殖を伴わない。

□step3 : Progression
定義:Initiation-Promotionにより癌細胞が発生し異常増殖により悪性腫瘍ができること
一般的にはこの状態になって始めて癌だと認知される。

各部位別癌死亡率
   男性   女性
肺癌  21.4   12.3
胃癌  19.3   16.2
肝臓  13.7   8.7
大腸  11.0   13.2
膵臓  5.50   7.70
食道  4.90    -
子宮   -    4.60
その他 24.2   29.6

将来の推計羅患率
男性では胃癌がトップを維持し、肺癌・結腸癌・肝臓癌が伸びる。
女性では胃癌は乳癌・結腸癌に抜かれ、肺癌・子宮癌・肝臓癌と続く。

■がん予防への勧告
がんを防ぐための12カ条 (国立がんセンター)
(1) バランスのとれた栄養をとる(偏食しないように)
(2) 毎日、変化のある食生活を(例えば、カロチンはにんじんからだけでなく他の野菜からも取るように)
(3) 食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに
(4) 食べものから適量のビタミンと繊維質のものを多くとる
(5) 塩辛いものは少なめに、熱いものはさましてから
(6) 焦げた部分はさける
(7) かびの生えたものに注意(特に、ナッツ類やとうもろこしにつくかびに要注意)
(8) お酒はほどほどに
(9) たばこは吸わないように
(10) 日光に当たりすぎない(紫外線を浴びすぎないように)
(11) 適度にスポーツをする(疲労とストレスをためないように)
(12) 体を清潔に(皮膚の汚れのたまりやすい部分を清潔に)

国際がん予防15カ条 (米がん研究財団)
(1) 植物性食品を基本とし、多様な食物を食べる  
 多種類の野菜や果物、豆類、なるべく精製度を抑えたでんぷん質の 主食食品が豊富な食事を。  
(2) 正常体重の維持  
 低体重や過体重を避け、成人期の体重増加を五キロ未満に抑える。  
 「成人のBMI(体格指数)は18.5~25に、理想は21~23」
(3) 運動の継続  
 体を動かすことが少ないか、動かしても中程度の職種の人は、一日 に一時間の速歩か、それに匹敵する運動、さらに週に少なくとも合計 一時間の活発な運動をする。  
(4) 四季を通じ野菜・果物を豊富に  
 総エネルギーの七%以上を多種類の野菜・果物類で、量は一日あたり四百―八百グラム摂取する。  
(5) 多種類の穀類、豆、根菜類を  
 総エネルギーの45~60%をでんぷん・植物性たんぱく質食品から摂取。これは一日六百―八百グラム(調理した重量)に当たる。また、精製した砂糖の使用を抑える。
(6) アルコール類の飲用は勧められない  
 飲酒する場合は一日平均で、男性は2ドリンク(日本酒一合)、女性は1ドリンクまで。  
 「男性に多い心臓病に対して少々のアルコールはよく、逆にアルコールは乳がんに悪影響を及ぼすことから男女差をつけた」
(7) 赤身の肉は少なめに  
 牛肉、豚肉など赤身の肉は一日八十グラム以下、総エネルギーの10%以下までとする。できれば赤身の肉代わりに魚類などを。
(8) 総脂肪や油を抑える  
 脂肪の多い食品、特に動物性脂肪を抑え、総エネルギーの15%、 多くても30%以下とし、適当な植物油を控えめに使用する。
(9) 食塩、塩蔵物を抑えて  
 一日の総食塩摂取量は成人で六グラム以下に。塩分の多い食品を控え、調理や食卓での塩に替えて、香辛料やハーブを利用する。
 「日本人は平均十三グラムを超え、六グラムはまだ現実的でないが、酢などで代用し、素材の味を楽しむ点でも塩、しょうゆを抑えるべきだ」
(10) 食品の貯蔵はしっかり  
 腐りやすい食品を保管する場合はかびを抑える方法を最優先。  
(11) 保存は低温で  
 すぐ食べない腐りやすい食物は冷凍か冷却。家庭でも冷蔵庫に。
(12) 食品添加物や農薬残留に注意  
 適切に規制されていれば、知られる限り有害でない。だが、規制が不十分な場合や不適切に使用されれば、危険となりうる。
(13) 黒こげの食べ物は食べない  
 肉や魚は肉汁のこげたものを避け、直火の焼き肉、焼き魚、塩干く ん製の肉類は頻繁に食べない。
(14) 栄養補助剤に頼らない  
 勧告を守る人々にはがんのリスクを低下させるための補助食品、補助栄養剤はまず不必要であり、役に立たない可能性もある。
(15) たばこは吸わない  
 どんな種類のたばこも生産、宣伝、喫煙を抑制すべきだ。  
 「食道がんなどでは、いくら良い食生活をしても、喫煙の害が大きく、相乗作用も明らかで、禁煙項目を入れざるを得なかった」

癌予防のための食生活14ケ条 (米国癌研財団)
食事内容: 野菜や果物、豆類、精製度の低いデンプン質などの主食食品が豊富な食事をする。
総脂肪量: 動物性脂肪を控え、植物油を使用して総エネルギーの15~30㌫の範囲に抑える。
体重: BMI(体重㎏/(身長㍍)×(身長㍍))を18.5~25に維持し、成人期の体重増加は5㎏未満。
塩分: 塩分は1日6㌘以下。調味に香辛料やハーブを使用し、減塩の工夫をする。(酢の使用も良い)。
身体活動: 1日1時間の速歩を行い、1週間に合計1時間は強度の強い運動を行う。
かびの防止: 常温で長時間放置したり、かびがはえた食物は食べないようにする。
野菜と果物: 1日400~800㌘または5皿以上(1皿は80㌘相当)の野菜類や果物類を食べる。
冷蔵庫での保存: 腐敗しやすい食物の保存は、冷蔵庫で冷凍か冷却する。
その他の植物性食品 1日に600~800㌘または7皿以上の穀類、豆類、芋類、バナナなどを食べる。
食品添加物と残留物: 添加物、汚染物質、その他の残留物は、適切な規制下では特に心配はいらない。
飲酒: 飲酒は勧められない。飲むなら1日男性は2杯(=日本酒1合)、女性1杯以下。
調理法: 黒焦げの食物を避け、直火焼きの肉や魚、塩干薫製食品は控える。
肉類: 赤身の肉を1日80㌘以下に抑える。(赤身の肉とは、牛肉羊肉、豚肉)。
栄養補助食品: この勧告を守れば、あえてとる必要はなく、癌予防にも役立たない。

■参考リンク
健康フォーラム:国立ガンセンター調べ
最新の癌の診断と治療
がんの知識
癌掲示板
がんについて
国立がんセンター:一般向けがん情報

Posted by Samourai | Comments(0) | TrackBack (2)