料理に合った油を使うこと、古い油は再利用しないこと、過熱調理は短時間で済ませること
高温加熱では蛋白質と糖質が結合してAGEが発生し、血管性疾病のリスクを上げる。
■脂肪の種類
料理に使う油にも色々種類がありオリーブ油、コーン油、菜種油、大豆油、ひまわり油などでしょうか。
これら脂肪を構成する脂肪酸は下記のように二重結合の数で分類できます。
以下は食物として摂取される脂質中の脂肪酸の分類です。(他に体内生合成されるものもある)
当然ながら、二重結合数が多くなればなるほど不安定になり酸化を受けやすく
そういった脂肪酸の割合が多い脂肪ほど酸化しやすいと言えます。
体内においてはリノール酸が最も酸化され易く、次いでγ-リノレン酸・アラキドン酸などであり、
ω-3系多価不飽和脂肪酸のEPAやDHAの方が酸化されにくいと言われています。
加熱調理に使う油であれば多価不飽和脂肪酸が少なく、一価不飽和脂肪酸の多い油が適当で
これに当たるのはオリーブオイル(特にピュアオイル)と菜種(=キャノーラ)油です。
オリーブオイルでもヴァージンではなくピュアオイルであれば癖は少ないですし。
加熱しないドレッシングなどに適当なのは亜麻仁油、シソ油、エゴマ油、グレープシードなどです。
後者は必須脂肪酸が豊富で、特に重要なαリノレン酸を多く含んでいます。
DHA/EPAは青魚に豊富に含まれ、DPAは日本人が一般的に食べる物の中では鮭にしか含まれていません。
その効果(DHAへの変換効率)はEPAの10倍と言われています。
γ-リノレン酸は大麻油、ボリジ油、月見草油、ブラックカラント油に含まれますが
まず普通に考えられる食事からは得られず、体内合成に頼られる物質です。
■各調理油の組成
飽和脂肪酸 オレイン酸 リノール酸 α-リノレン酸
オリーブ油 9% 70% 13% 1%
ゴマ油 8% 40% 44% 0%
サフラワー油 - 13% 78% 0%
大豆油 10% 25% 69% 11%
とうもろこし油 11% 28% 58% 1%
菜種油 - 59% 24% 11%
ひまわり油 - 18% 69% 11%
■代謝経路とプロスタグランジン
linoleic acid ETA ← OTA ← α-linolenic acid
↓ ↓
γ-linolenic acid PG:E3 ← EPA ←→ DPA ←→ DHA
↓ ↓
dihomo-γ-linolenic acid → AA 善玉LT
↓ ↓ ↓
PG:E1 PG:E2(悪玉) 悪玉LT, TXA2
青字の代謝経路は以下のようになる。
※代謝に関与する酵素が不足しがちなために経路手前で代謝が停滞しやすい(リノール酸やα-リノレン酸など)
リノール酸 + デルタ6デサチュラーゼ + 補酵素(VB6, Mg, Zn) → γ-リノレン酸
α-リノレン酸 + デルタ6デサチュラーゼ + 補酵素(VB6, Mg, Zn) → OTA
ETA + デルタ5デサチュラーゼ + (VC, Zn, Niacin) → EPA
赤字の代謝経路にはシクロオキシゲナーゼが、ピンク字の経路はリポキシゲナーゼがそれぞれ関与する。
アラキドン酸 + シクロオキシゲナーゼ → PG:E2(悪玉)
EPA + シクロオキシゲナーゼ → PG:E3(善玉)
アラキドン酸 + リポキシゲナーゼ → 悪玉LT, TXA2
EPA + リポキシゲナーゼ → 善玉LT
PGでは1シリーズが調整、2シリーズが活性、3シリーズが抑制タイプであり
通常の食生活ではアラキドン酸から生成する活性型偏重になりやすい。
活性型は強い血小板凝集促進作用により動脈硬化や心臓病、脳卒中を引き起こします。
またPG:E2はインターフェロン-γ(IgE抗体生成を抑制)の生成を抑制するために
アレルギー性炎症に作用するIgE抗体が増加をさせる。
ロイコトリエンは気管支の収縮、小腸の運動、血管の透過性の亢進などに働き、
アラキドン酸から合成されるω-6系ロイコトリエンは活性型、ω-3系は鎮静型なので
アラキドン酸過多な状態では活性型偏重になるためにアレルギーを呈する。
日本人に限らず多くの人はE2過多、E1・E3過少であるのが現状であり
アレルギーに限らずHIVから癌、糖尿病、月経前症候群……等ありとあらゆる疾病の原因要素の1つと考えられています。