October 24, 2004

食物繊維

■解説
人間が持つ消化酵素で分解することが不可能な物質の総称で、
20年前くらいまでは食べ物のカスとしてほとんど注目されてきませんでした。
ところがあるアフリカ駐在医師がアフリカ人と欧米人の大腸がん発症率に着目し
その要因を食物繊維の摂取量にあるとレポートしたことから食物繊維の再評価が始まりました。

■作用

  1. 血糖値の上昇をゆるやかにする→インシュリンの分泌を抑える
  2. コレステロールの吸収を抑制する
  3. 咀嚼回数が増えることが満腹感が得られ、食べ過ぎを抑える
  4. 大腸がんの原因である胆汁酸を吸着し、体外に排出する
  5. 腸壁での栄養素の吸収を緩やかにし、水溶性栄養素の血中濃度急上昇による体外排出を抑える
  6. 腸内の発がん性物質を吸着し、体外に排出する
  7. 善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす
  8. 便の体内滞在時間を減らし、有害物質の再吸収を抑える
■分類
  • 不溶性植物繊維……作用の2,6,7,8が特に見られる
    • セルロース……植物細胞壁の構成物質の50%に当たる、摂取食物繊維の主成分
    • ヘミセルロース……細胞壁の25%に当たる物質
    • 不溶性ペクチン質……ペクチンのうち水に溶けないもの
    • リグニン……細胞壁の25%に当たる物質で、胆汁酸を吸着し排泄させる作用
    • イヌリン……血糖値の上昇を抑え、腸内に留まる時間を減らす
    • コーン食物繊維……コーン外皮に生理機能を高める精製処理を施したもので、食品添加物に用いられている
               顕著なコレステロール上昇抑制作用、変異物質吸着抑制作用、血糖値上昇抑制作用などが見られる
    • ビートファイバー……ビートから砂糖を抽出した残り粕の加工品で、便量の増加、便通促進作用が顕著
    • 小麦外皮……『オールブラン』のブランで過酸化防止、制ガン作用、抗老化作用などが認められている
    • グルカン……(マイタケ等)茸などに多く含まれβ-D-グルカンが代表、これが特異な免疫強化作用を持つ
  • 水溶性植物繊維……作用の1,2,4,5が特に見られる
    • 水溶性ペクチン質……果物に多く含まれる多糖類で癌予防効果や乳酸菌増加作用が見られる
    • 植物ガム……樹皮や果樹からの分泌物で食品の増粘剤やゼリーに用いられている
    • 粘質物……コンニャクイモのグルコマンナンなど
    • 海藻多糖類
      • フコイダン……硫酸化多糖成分の総称で[U / F / G / L / GA]-フコイダンの5種類が存在し,
                 肝臓機能向上、抗癌、血圧上昇抑制、免疫ふ活、抗アレルギーなどの作用
      • アガロース……紅藻に含まれるもので所謂寒天で,酸(胃酸含む)によってアガロオリゴ糖に分解され,
                  これが癌抑制作用や抗酸化作用を持つ
      • アルギン酸 ……褐藻[昆布やワカメ,ヒジキ,モズク]に特に見られ,ナトリウムを排出する
      • カラギーナン……紅藻に多く含まれ増粘安定剤として利用されている
    • 難消化性デキストリン……馬鈴薯澱粉を加工した食物繊維
  • キチン・キトサン……蟹の殻を主原料にしてつくられる動物性食物繊維で特異な治癒力向上作用を持つ
  • ポリデキストロース……人工の食物繊維で作用性は水溶性食物繊維に準ずる
  • コンドロイチン硫酸……ムコ多糖類の一種でゲル化するため水溶性・不溶性の両性、体中の可動部分の摩擦を防ぐ重要な物質

Posted by Samourai | Comments(0) | TrackBack (0)