October 22, 2004

ポリフェノール

■解説
ポリフェノールとは同一分子内に複数のフェニル基(ベンゼン環内の-OH基)をもつ植物成分の総称
食物繊維の次に多く含まれている

フラバン[C6-C3-C6]の誘導体を総称してフラボノイドと呼ぶ
一般に強い抗酸化力を呈し、この性質が注目されている
ほとんどの植物が持っているが吸収量は少ない

■ポリフェノール  大まかに以下に分類できる

  • フェニルプロパノイド
    • クマリン……せり科、ミカン科植物に多く見られ、発ガン抑制作用を持つ
    • 単純フェニルプロバノイド……チョウジ油のオイゲノール、ウキョウ油のアネトール、ケイヒ油のケイヒアルデヒドなど
    • リグナン……マリアアザミ [Milk Thistle]の成分Silymarin(Silybin, silydianin, silychristin)など、参考リンク1,2
             セサミン [ゴマリグナン](セサモリン、セサミノール、セサモール)など
             肝再生促進作用、肝機能賦活作用、抗酸化作用、SOD活性作用などを有する
    • クロロゲン酸……コーヒー酸などの苦味成分で生体内での抗酸化作用が期待されている
  • フラボノイド [1,3-di-phenylpropanoid]
  • スチルベノイド……フラボノイドによく似た分子構造
    • レスベラトロール……葡萄から発見され強い抗酸化作用・発癌予防効果からカテキンに次ぐポリフェノールとして期待
  • イソフラボノイド [1,2-di-phenylpropanoid]
  • フェニルカルボン酸
  • エラグ酸……美容効果:苺、ラズベリーなど
  • クルクミン [diferuloylmethane]……ウコンなどショウガ科特有の黄色色素で肝臓障害改善など

■フラボノイド  大まかに以下に分類できる

  • イソフラボノイド……特定の植物に固有であることが多い
    • イソフラボン……骨粗鬆症予防
      • イプリフラボン……骨粗鬆症の治療薬として開発された
      • ゲニステイン……マメ科に多く分布しエストロゲン様作用を呈す、大豆イソフラボンの主成分要素
      • プエラリン……葛に多く含まれる
      • ダイズィン……葛・大豆に多く含まれる
      • ダイゼイン……葛、大豆に多く含まれ、鎮痛作用は葛根湯の薬効成分の一つ
    • プテロカルパン……メディカルピンなど、植物が生成する抗菌物質(=ファイトアレキシン)
    • ロテノン……呼吸阻害によりかって殺虫剤として使われた
    • クメスタン……クメステロールなど、エストロゲン様作用を呈す
  • フラボノール
    • ルチン(ケルセチン配糖体)……ソバなど、毛細血管収縮作用による止血作用、毛細血管強化
    • ケルシトリン(ケルセチン配糖体)……ドクダミなど、ルチンに同上、また利尿、瀉下、抗菌作用
    • ケルセチン……脂肪吸収阻害、アレルギー抑制(特に花粉症)、抗酸化効果、抗癌作用など
    • ケンフェロール
    • ミリセチン
  • フラバノン……柑橘類に多く含まれる
    • ヘスペリジン……血管強化、血圧上昇抑制、血中中性脂肪の分解、ビタミンCのサポートといった作用
    • ナリンギン……ヘスペリジンと並んで柑橘類に広く分布
  • アントシアニン……視力改善、抗酸化作用など
    • シアニジン……赤色素:ブルーベリー、ブドウ、苺など
    • デルフィニジン……青色素:茄子、ブルーベリー、ビルベリー、ブドウ、紫イモなど
    • マルビジン
    • ペツニジン
    • ペオニジン
  • フラバノール=カテキン……免疫強化、殺菌、抗ウイルス、腸内細菌叢正常化、発癌抑制、抗酸化作用など、タンニン性有り
    • エピカテキン……ココア、緑茶、赤ワインなど
    • エピガロカテキン……緑茶、赤ワインなど
    • エピカテキンガレート……緑茶、赤ワインなど
    • エピガロカテキンガレート……緑茶、特に煎茶、赤ワインなど
    • テアフラビン……紅茶など
    • プロシアニジン……イチョウ葉など
  • フラボン……クリシン、アピゲニン、ルテオリン
    • バイカレイン……コガネバナ(漢方名オウゴン)に特有、アレルギー抑制、(胆汁分泌)、利尿、抗炎症作用
    • オウゴニン……バイカレインに同上
    • フラボキサート……頻尿の治療薬として開発された
  • ジヒドロフラボノール
  • イソクマリン

ポリフェノールの中でも強い抗酸化力で注目されているのがフラボノイド。
太字は研究が活発なもの、効果が期待されているもの、既に市民権を得ているものなどです。
アントシアニンならシアニジンよりデルフィニジンのほうが抗酸化力が強く、
含有量が顕著なビルベリーにストロングポイントを置きました。
カテキン類のうちではエピガロカテキンガレートが最も効果が高いので同様です
エピガロカテキンガレートが特に多いのが煎茶。それも一番摘みが二番摘み、三番摘みより多い。

■参考リンク
芳香物質の生合成経路
成分の構造による分類
Tea and Cancer Prevention

Posted by Samourai | Comments(0) | TrackBack (3)