日本人の食生活は近年急激に向上して、特に乳幼児での死亡率の減少が
平均寿命の長寿化に大きく貢献したことは間違いありません。
#医療の発展という影響もありますが
また、体格的にも欧米人に追いつきつつあります。
そんな日本人ですが未だ十分でない栄養素もいくつかあります。
■カルシウム
まだまだ乳製品を摂る習慣の薄い日本人にとって最大のネックはカルシウムでしょう。
平均的に一日あたり100mgも所要量に対して不足していると言われています。
特に最近では(小)魚を食べなくなったので状況は悪くなる一方です。
反論があるとすれば、ハーバード大学の医療グループのように
現在の体重1kgあたり10mgという設定値は多すぎるのではないかと主張する人たちもいることです。
また、日本人はもともと乳製品を食べませんでしたから
乳糖(ラクトース)を分解する酵素ラクターゼを持っていない『乳糖不耐性』の人がとても多いです。
牛乳が下剤になるというのはようするに日本人のこの性質を利用したものです。
ただし"ヨーグルト"などの発酵食品は食べられます。
なぜかというと牛乳の甘い成分である乳糖を乳酸に変える働きをするのが乳酸菌だからです。
更に乳酸はカルシウムと結合すると乳酸カルシウムに変わり
これはカルシウムとしては人間が最も吸収しやすい形というのもポイントです。
たんぱく質はアミノ酸という最小単位になるために吸収率が上がりますし
生の無脂肪乳はおいしくないですが、ヨーグルトに変わると味は普通の牛乳と大差なくなります。
つまり牛乳は日本人に適していませんがヨーグルトはあらゆる点で完全栄養食と呼ばれ得るものです。
そこでヨーグルトを作りやすいカスピ海ヨーグルトです(笑い
冗談はおいておいて、カルシウムも例に違わず万物流転の則に従い、入ってはでていきます。
ここで厚生労働省が発表している最新の『第6次改定日本人の栄養所要量』によると
成人のカルシウム所要量は600mgとなっています。
カルシウムにおいての600mgとは排出量であり、最低限守るべき摂取量なのです。
もし600mgを割ると体内のカルシウムは減っていくことになります。
足りない100mgについて簡単に計算してみると牛乳のカルシウム吸収率は50%程度ですから
一日に50mg程度ずつ減っていき、一年では18gの減少、つまりは毎年体内のカルシウム量が2%ずつ減っているのです。
気付いたら100gも失われていたとしたら、、、これを戻すのは用意ではありません。
5年間で戻すとしても一年に20g増、50%の吸収率で一日当たり700mg。
普段の食事に+αで牛乳コップ一杯を欠かさずに5年続けて漸くといったところです。
もし、策を講ぜずに60歳70歳になってしまうと骨粗鬆症で運動機能の落ちている老人は
ふとしたきっかけで転んで骨折、新陳代謝が落ちているから一年も二年も寝たきり、
そしてその間に運動不足やぼーっとする時間が増えることで一気にボケが進行。
これはよくある事なのです。
カルシウム不足で痴呆症、ぞっとしませんね。
また、『カルシウムパラドックス』という話があり、
カルシウムの不足が続くと血中カルシウム濃度が上昇し
動脈硬化や腎臓結石、脳でのカルシウム沈着によるアルツハイマー、膵臓を冒して糖尿病、
関節に沈着して変形性関節症や変形性脊椎症、血中カルシウムによる血管収縮が高血圧症、
他にもアレルギー・自己免疫疾患や癌の原因にも挙げられています。
不足している微量元素としては最も重要で、反対に言えば不足による問題が多い栄養素です。
■食物繊維
こちらのほうも日本人にとって(欧米人にとっても)致命的です。
近年急増している、そして21世紀の女性の死亡原因の一番になると言われている大腸ガンですが
この急増の原因は一つに食物繊維の欠乏です。
成人なら25gは最低でも必要と言われていますが日本人の平均摂取量は15g足らずです。
更に外食の多い女子大生(なぜ女子大生?)などでは8gというケースも珍しくないそうです。
そんな食物繊維ですがこの欠乏の簡単な解消法はオールブランです。
なんと一食あたり12g以上摂れるので、朝食をこれに変えるだけで25gという目標値は達成できそうです。
世間ではマズイマズイと評判ですが個人的にはそんなにまずいわけでもないような……。
俺の場合はカスピ海ヨーグルトを牛乳の代わりにしてトッピングしています。
しかしカスピ海ヨーグルトは酸味がないのでそれをバナナで代用したりしています。
バナナの爽やかな酸味はオールブランの味のバランスをかなり改善するんじゃないでしょうか。
フレークタイプは食物繊維が少なく、糖分がやたらに多いのでオススメしません。
■マグネシウム
またカルシウムと対になるマグネシウムも欠乏する傾向があるようです。
リン・たんぱく質・カルシウム・マグネシウムがセットになって骨を形成します。
またカルシウムの吸収を高める補助ビタミンとしてビタミンKやビタミンDも忘れてはいけません。
これらが揃って始めてカルシウムは骨の材料となるので、牛乳だけ飲めばいいというわけではありません。
またリンは普通に食べていても十分に摂れますし、加工食品には多すぎるほど入っています。
多すぎるリンはその排出のためにカルシウムやマグネシウムを排出してしまいます。
加工食品は控えましょう。
■カリウム
他にもカリウムの欠乏もありえます。
カリウムは一般に野菜やフルーツに沢山入っているありふれたものなので
普通の食生活ならまず不足することはないのですが
カリウムとナトリウムは体内のイオン濃度に対して拮抗した働きをしますので
#『ナトリウムポンプ』は高校生物で習いましたね
ナトリウムが過剰に摂取されると過剰分を排出するためにカリウムまで排出されてしまい
外食が多い人や野菜をあまり食べない人ではカリウム不足に陥ります。
対策は塩分を控えることと野菜ジュース(ジューサで手作りするも良し)などで補うことです。
■その他
鉄分は閉経前の女性でない限りは普通不足しません。
逆に鉄分過剰により体内でビタミンCと反応して活性酸素を作りますので
サプリメントなどの形で摂るのはオススメしません。
他に加工食品に多用によっては亜鉛の欠乏が起こり得ます。
加工の過程で亜鉛が流出するからです。
大学に入学式でホケカン(保険管理センター)の主任から
白米だけひたすら食べて亜鉛欠乏で味覚を失った学生がいると聞きました。
普通はそんな非常識な食生活の人はいないでしょうが。