日本語での「~したら」には二種類の使い方がある。
そのために日本語を英語に変換するときに問題が生ずる場合がある。
例えば「あなたが大人になったらニューヨークに連れて行ってあげる」を英語にすると
If you are grown adult, I will take you to N.Y. ではなく
When you grown adult, I will take you to N.Y. となるのだ。
このときの「~ったら」は「もし~ったら」ではなく「~った時に」を意味するのだが
これは普通の日本人には知覚しづらく、
また、「~ったら」という"五感"からifを使いがちというのが日本人英語の傾向である。
「東京に着いたら電話頂戴」の「~ったら」はwhenである。
関係ないが、ある言語には犬を意味する言葉と熊を意味する言葉が同じ、
つまり犬と熊を同一なものとして認識している言語系もあるのだ。
もちろん、実際の会話で最初の例文をIFで表現したら相手にものすごく失礼だ。
言外に「あなたが大人になるまで生きられるかは私には分からないけれどね」という
ニュアンスが含まれているのだから。
このようにある言語を別の言語に変換することは大抵の場合に困難が生ずる。
同じ人間なのだから言語という能動性は少しも変わらないとしても
そのスタイル・表現法・精神性は言語毎に異なるからというのが理由だ。
ではどうすれば母語の異なる人同士が正しくコミュニケートできるようになるのか?
一般的に概念レベルで自己認識することは難しく、言語レベルになってようやく認識できる。
つまり"考える"という行動は思考という働きと共にその言語化が伴うものなのだ。
概念レベル→言語化→日本語→自己認識→変換→英語
だから、このようなチャートで実際には日本語を英語に変換さざるを得ない。
ところがさきほど言ったように言語から言語への橋渡しは非常に難しいものだから
概念レベル→自己認識→言語化→英語
こうしないといつまでも日本人英語からは逃れられない。
もちろん、日本語で自己認識した上で概念的に認識し直し英語に変換するという流れもあり得る。